この記事ではLaTeXで積分記号 $\int$ などを出力する方法を紹介します。
最初に、主要なコマンドを表にまとめておきます。
表示 | コマンド | 意味 |
---|---|---|
$\int$ | \int | 積分 |
$\iint$ | \iint | 二重積分 |
$\iiint$ | \iiint | 三重積分 |
$\iiiint$ | \iiiint | 四重積分 |
$\ \ \ \vdots$ | $\ \ \ \ \ \vdots$ | $\ \ \ \vdots$ |
$\idotsint$ | \idotsint | 重積分 |
$\oint$ | \oint | 周回積分 |
以下、詳しく説明していきます。
\int
\int
で積分記号 $\int$
を出力します。
積分は英語で'integral'といい、\int
の由来はここからきています。
\int f(x)dx
\int f(x) \, dx
\int f(x) \ dx
$\ds \int f(x)dx\ \ \ \int f(x) \, dx\ \ \ \int f(x) \ dx $
上のように $f(x)$ と $dx$ の間隔を調節したいのであれば、空白記号の「\
」や「\,
」を用います。
$\ds\int_a^b$ のような定積分を出力するには次のようにします。
\int_a^b f(x)dx
\int_0^\infty f(x)dx
\int_{-\infty}^\infty f(x)dx
$\ds \int_a^b f(x)dx\ \ \ \int_0^\infty f(x)dx\ \ \ \int_{-\infty}^\infty f(x)dx $
※\infty
は無限大 $\infty$ を出力します。
\iint
\iint
で二重積分 $\iint$ を出力し、\iiint
で三重積分 $\iiint$ を出力します。
このようにiの個数だけインテグラルが表示します。
\iint f(x,y)dxdy
$\ds \iint f(x,y)dxdy $
\oint
\oint
は $\oint$ を出力します。
このコマンドは積分経路が閉曲線の線積分(とくに複素積分)に用いられます。
\oint_C f(z)dz
$\ds \oint_C f(z)dz $
$\Big[ \frac{1}{2}x^2 \Big]_0^1$ のように 出力するには次のように入力します。
\left[ \frac{1}{2}x^2 \right]_0^1
$\ds \left[ \frac{1}{2}x^2 \right]_0^1 $
このコードでは、\left\|
と\right\|
を使用して、括弧[ ]
の高さを内部の式に合わせて自動調整します。これにより、内部の式が高さに合わせて適切に括弧で囲まれます。
括弧[ ]
の高さを自動調節ではなく、手動調節するなら、
\big,\Big,\bigg,\Bigg
を用います:
(詳細記事:括弧)
\Big[ x^2 \Big]_0^1
$\ds \Big[ x^2 \Big]_0^1 $
本文中で$\int f(x)dx$
と書けば
$\int f(x)dx$ のように小さめの字になります:
$\int f(x)dx$ は $f(x)$ の不定積分を意味する.
$\int f(x)dx$ は $f(x)$ の不定積分を意味する.
本文中でも $\ds\int f(x)dx$
のように出力したければ\displaystyle
を用います:
$\displaystyle \int f(x)dx$ は $f(x)$ の不定積分を意味する.
$\displaystyle \int f(x)dx$ は $f(x)$ の不定積分を意味する.