この記事では、LaTeXで数学の証明を記述するときに用いられるproof環境について解説します。
まず、プリアンブル(\documentclass
と\begin{document}
の間)に次の行を追加してamsthmパッケージを読み込みます。
\usepackage{amsthm}
証明を記述する部分でproof環境を用います。 証明は通常、定理や命題の直後に記述されます。
\begin{proof}
ここに証明の内容を記述します。
\end{proof}
\documentclass{article}
\usepackage{amsthm}
\newtheorem{theorem}{定理}
\begin{document}
\begin{theorem}
これは定理の内容です。
\end{theorem}
\begin{proof}
これは証明の内容です。
\end{proof}
\end{document}
定理1. これは定理の内容です。
Proof. これは証明の内容です。
このようにデフォルトでは「Proof.」が斜体で出力し、証明の終わりには「□」が付きます。
「Proof.」でなく「証明.」にしたい場合、プリアンブルに
\def\proofname{\textbf{証明}}
と入力します。※\textbf
は太字にするコマンドです。
\documentclass{article}
\usepackage{amsthm}
\def\proofname{\textbf{証明}}
\begin{document}
\begin{proof}
これは証明の内容です。
\end{proof}
\end{document}
証明. これは証明の内容です。
上で\begin{proof}[定理3の証明]
のようにコメントを加えると以下のように出力されます。
\documentclass{article}
\usepackage{amsthm}
\def\proofname{\textbf{証明}}
\begin{document}
\begin{proof}[定理3の証明]
これは証明の内容です。
\end{proof}
\end{document}
定理3の証明. これは証明の内容です。
証明環境において、証明終了の記号はデフォルトでは $\square$ (\square
)です。
これを黒四角 $\blacksquare$ (\blacksquare
)にしたければプリアンブルに
\usepackage{amssymb}
\def\qedsymbol{$\blacksquare$}
と入力します。また「Q.E.D」にしたければ
\def\qedsymbol{Q.E.D}
と入力します。証明終了の記号を出力したくなければ
\def\qedsymbol{}
と入力します。