\label,\ref,\pageref
を用いて相互参照する方法を紹介します。
相互参照とは、「5.2節を参照」とか「123ページの図5.4により」のように、ページ、章、節、図、表、数式などの番号を入れることです。
\section{LaTeX入門}
\label{intro}
\subsection{LaTeXとは?}
\label{what}
5 LaTeX入門
5.1 LaTeXとは?
このとおり、\label{...}
は出力には直接影響しません。
しかし、これで「LaTeX入門」というセクションには"intro"というラベルが貼られました。
仮に\section{LaTeX入門}
が123ページの5.1節にあるとします。
このとき、(\label{intro}
の前でもあとでも)この「LaTeX入門」という節を参照したければ、
\pageref{what}ページの\ref{what}節を参照。
123ページの5.1節を参照。
※\ref,\pageref
を使ったときは一回目の実行では正しい出力が得られません。
1回目のタイプセットで\ref{...}
のところが??となっていても,
2回目(または3回)で番号が表示されます。
※ラベルは半角文字でも全角文字でもいいです。
ただし、ラベル内で半角の\, {, }
の3文字は使えません。
※同じラベルを2か所に貼れません。
※大文字と小文字は区別されます(Appleとappleは別のラベルと見なされる)。
単位円の方程式は
\begin{equation} \label{eq:円}
x^2+y^2=1
\end{equation}
である. この方程式\ref{eq:円}に$y=x$を代入すると,
単位円の方程式は $$ x^2+y^2=1 \tag{3} $$ である. この方程式(3)に $y=x$ を代入すると,
論文や本をLaTeXで書くときは多くのラベルが必要になります。
このとき、覚えやすいラベル名をつけることが大切です。
たとえば、方程式(equation)にラベルをつけるならば
\label{eq:円}
のように「参照先の種類」がわかる言葉をラベル名の頭につけることがオススメです。
ラベル名は次の表のように系統的に命名するとよいでしょう。
参照先 | 管理しやすいラベル名 |
---|---|
章(chapter) | \label{ch:名前} |
節(section) | \label{sec:名前} |
図(figure) | \label{fig:名前} |
表(table) | \label{tab:名前} |
式(equation) | \label{eq:名前} |