この記事では、文書クラス(documentclass)について説明します。
文書クラスとは、LaTeXの1行目に記述する「文章の種類」を指定する構文で、次のように記述します。
\documentclass[オプション]{文書クラス}
文書クラスには次の種類があります。
欧文 | 和文 | 和文(新) | 和文(縦書き) | |
---|---|---|---|---|
論文 | article | jarticle | jsarticle | tarticle |
本 | book | jbook | jsbook | tbook |
報告書 | report | jreport | - | treport |
欧文や和文のさまざまな文章が用意されています。
和文の論文を書くときはjsarticleを指定することが多いです。
オプションには次の種類があります。
オプション | 説明 |
---|---|
10pt | 文字サイズを10ポイントに(デフォルト)† |
11pt | 文字サイズを11ポイントに |
12pt | 文字サイズを12ポイントに |
a4paper | 用紙サイズをA4サイズに(デフォルト) |
a5paper | 用紙サイズをA5サイズに |
b4paper | 用紙サイズをB4サイズに |
b5paper | 用紙サイズをB5サイズに |
onecolumn | 文章を1段組に(デフォルト) |
twocolumn | 文章を2段組に |
oneside | 奇数/偶数ページを同じレイアウトに(articleとreportでのデフォルト) |
twoside | 奇数/偶数ページを異なるレイアウトに(bookでのデフォルト) |
fleqn | 数式を左寄せ出力に(デフォルトは中央寄せ) |
leqno | 数式番号を左寄せ出力に(デフォルトは右寄せ) |
landscape | 用紙の向きを横長に |
※jsarticle、jsbookでは9pt、10pt、11pt、12pt、14pt、17pt、21pt、25pt、30pt、36pt、43ptを指定できます。
\documentclass[12pt]{jsarticle}
と書くと、これは文書クラスがjsarticle(和文)で、オプションが文字サイズ12ptという意味になります。
用紙サイズがB5の場合は次のように指定します。
\documentclass[b5paper]{jsarticle}
オプションを複数指定したいときは次のようにカンマ「,」で区切ります。
\documentclass[12pt,b4paper]{jsarticle}
横向きの文書にするには次のように入力します。
\documentclass[landscape]{jarticle}
ここからは、オプションの用紙サイズについてもう少し詳しく説明します。
用紙サイズには次のようなものがあります。
オプション | 概要 |
---|---|
a4paper | A4判(横 210 mm、縦 297 mm)(デフォルト) |
a5paper | A5判(横 148 mm、縦 210 mm) |
b4paper | B4判(横 257 mm、縦 364 mm) |
b5paper | B5判(横 182 mm、縦 257 mm) |
a4j | A4判、a4paperより余白が狭い |
a5j | A5判、a5paperより余白が狭い |
b4j | B4判、b4paperより余白が狭い |
b5j | B5判、b5paperより余白が狭い |
また、日本ではあまり一般的でない用紙フォーマットもあります。 使う機会は少ないと思いますが、紹介しておきます。
オプション | 概要 |
---|---|
letterpaper | レター(横 8.5 inch、縦 11 inch) |
legalpaper | リーガル(横 8.5 inch、縦 14 inch) |
execuivepaper | エグゼクティブ(横 7.25 inch、縦 10.5 inch) |
文書クラス(種類)とオプションで触れたように、用紙サイズは「文書クラスのオプション」で指定します。